大人の考える技術

若林計志が経営・MBAのフレームワークやマネジメント理論を応用しながら、ビジネス・社会問題を考察します

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緊急対応を通常オペレーションに進化させる

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非常時に行なう緊急対応には、プラス面とマイナス面が混在する。 例えば、緊急事態宣言下で在宅ワークになったことで、集中できる時間が増えて、結果的に仕事の生産性が上がったという投稿をよく見かけるし、僕自身もそれは実感する。 であるなら、緊急対応…

信念対立解明アプローチ、アンコンシャスバイアス、クラウド

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コンフリトマネジメント系の情報を収集をしているとき、「信念対立解明アプローチ」というワードを見つけました。 どこかで聞いたことがあるなと思っていたら、構造構成学の第一人者である西條剛央先生のオンラインコミュニティで出てきたワードだったので、…

イノベーションを生み出す交渉術

イノベーションの重要性が叫ばれて久しい。あらゆる市場がレッドオーシャンに染まり、利益を出すのが難しくなっている市場で、新しいバリューを訴求して、ブルーオーシャンで戦いたい、という思いはどこでも同じだろう。 しかし(当たり前だが)企業の業績を…

論理包含とTOCブランチの矢印(→)の違い

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論理学で「AならばB」を「A→B]と書く。これはテクニカルには「AがBを包含していますよ」ということを意味している。 ja.wikipedia.org 例えば 「これはみかんだ」→「これは果物だ」 といえば、「みかん」という言葉の中に、「果物」が含まれている。 有名な …

操作的思考とTOCクラウド

ロジカルシンキング(論理思考)と呼ばれるものは、下記の2つに大別される。 「具体的操作」 「形式的操作」 である。発達心理学者のピアジェは人間の思考成長は5段階で進むと提唱した。 1段階目:感覚運動期(0~2歳)2段階目:前操作期(2~7歳)3段階目:…

知らないからできる(TOC)の読書メモ

KPIの取り方の工夫は経営そのものであることがよくわかる一冊。 ▼設備稼働率をKPIとした場合 (メリット) 1)製品の原価率が下がる →固定費部分(工場設備や賃料など)が均等割になるので。 →B/S上は資産として計上される (デメリット) 2)不良在庫が増…

クラウドとブランチの矢印が逆になっている理由

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TOCfE(教育のためのTOC)では、主に 「ブランチ」(因果関係の解明) 「クラウド」(対立解消) 「アンビシャルターゲットツリー(ATT)」 という3つの手法を学びます。この中で、「ブランチ」と「ATT」は「十分性のロジック(Sufficiency-Based Logic)」に…

ロジカルシンキングは帰納法から始まる

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ロジカルシンキングに「帰納法」と「演繹法」があるが、演繹法において前提となる定理も、根本的には経験や事実の積み重ねによる「帰納法」でできている。 100年上手くいったことでも、それは「普遍の定理」にはならない。(100年火山が噴火しなくても、101…

リードタイムの短縮により予想というボトルネックを解消するのが本質

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ユニクロのリードタイムについての気になる記事。 予想システムやAIなどを駆使しなくても、実直にバリューチェーン上のボトルネックを潰して、納期までのリードタイムを極限まで短くすれば、在庫を減らしてキャッシュフローが改善が可能になります。 理由は…

問題解決手法の新しい潮流としてのTOCfE

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6日間がっつりTOCfE(システム思考の一種)のファシリテーター認定トレーニングを受講。 ピラミッドストラクチャーやMECEを駆使する従来(バーバラミント系)の問題解決(PSA/Problem Solving Approach)と共通点はあるものの、一つの原因が結果を生み、それが…

なぜなぜを5回繰り返しても真因はわからない。アドラーに学ぶソフトな問題解決

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フロイトやユングと並び「心理学の三大巨頭」と言われ、 「道はひらける」「人を動かす」(カーネギー)「7つの習慣」(コヴィー) などの名著に多大な影響を及ぼし、 精神科医ながら、アウシュビッツ強制収容所に収監され、奇跡的に生き延びた体験をもとに…

「下町ロケット」に学ぶ社内対立を乗り越える交渉術

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池井戸潤原作「下町ロケット」第5話(ロケット編)が昨日放送(2015/11/15)されました。 最大の見せ場は、帝国重工の経営会議で財前部長が藤間社長に佃のバルブを使うことを進言するシーンでした。 多くの社員たちにとって、”ロケットのキーテクノロジーはす…

小学生の答案をバツにしてしまった先生のジレンマ

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先日、面白いネットコラムを発見しました。 ある小学生のテストの答案に対して、先生がバツ(不正解)をつけている実際の写真をベースに、読者が意見を交わしている内容です。 問題文はこんな感じです。 「1ふくろ8こ入りのチョコレートが7ふくろと、ふく…

タンスの「不良在庫」? 消費者のボトルネックを解消する

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「earth music & ecology」ブランドなどを展開するクロスカンパニー(本社:岡山市)が面白いビジネスを展開する。 「メチャカリ」というサービスで、自社ブランドの服を月額5800円で最大3点まで自由に借りられるサービスだ。また60日以上借り続ける…

理想と現実のギャップを解決するフレームワーク

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セミナーで「コンフリクト(対立)」の解決法(そのためのフレームワーク)についてしゃべることがある。 いわゆる「対立」は<自分>と<他人>の間でだけ発生するように思われがちだが、実は自分の中で発生している事も多い。いわゆる「(自己)葛藤」と呼…

TOCクラウドとハーバード流交渉術

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TOC(制約理論)のなかに、対立を解消するための 「クラウド(エバポレーティング・クラウド=蒸発する雲)」 という強力な手法があります。 これは業務の流れを悪くしている根底に「コンフリクト(対立)=ジレンマ」があり、これがボトルネックになって組織…

「経常利益主義」の弱点とスループットの考え方

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当たり前ですが、良い会社では経営と現場が一体化しています。 つまり経営が「戦略」として掲げたものが、現場のオペレーションにスムーズにつながっている必要があるのですが、実はこれが結構難しい。 例えば、KPI(重要経営指標)の設定ミスで、現場が混乱…

TOCで戦略的な自由度を拡げる

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先週「ザ・ゴール コミック版」の発売を記念したTOC(制約理論)セミナーに参加してきましたが、マツダやデルタ航空の発表を聞きながら、慶応大学ビジネススクールの清水先生の著書「戦略と実行」が頭に浮かびました。 ザ・ゴール コミック版(2014/12/05)エ…

社内の「対立」と「和」について考える

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「対立(コンフリクト)」と聞くと、何やらネガティブな感じがしますが、その対(つい)になる「和」というコンセプトも含めて、少し整理して考えてみたいと思います。 「対立」には大きく下記の2つの見方があります。 ・生産的コンフリクト(Productive Co…

TOCfE による問題解決を学ぶ(入門編)

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2013年8月に京都で4日間研修を受けてきました。 トピックは「教育のためのTOC(TOCfE= TOC for Education)」です。 内容的には、ロジカルシンキングと問題解決思考法を合わせ、さらに進化させたようなものなのですが、私は数年のうちに、この手法が日…