大人の考える技術

若林計志が経営・MBAのフレームワークやマネジメント理論を応用しながら、ビジネス・社会問題を考察します

2016-01-01から1年間の記事一覧

成長率11倍!ボトルネックで読み解くvユニクロの減速とGUの快進撃

MBA

何かといつも立ち寄ってしまうユニクロですが、 2016年度の決算(決算期:2016年8月)は、増収減益でした。 ▼Yahoo! ファイナンス:(株)ファーストリテイリング profile.yahoo.co.jp 特に国内の成長率は対前期比3%で成長が鈍化し、純利益は半減とのこと。5…

モチベーションが上がる評価制度をつくるのは可能か?

MBA

突然ですが、みなさんは人事評価(人事考課)でモチベーションが上がったことはありますか? 残念ながら私にはほとんどそんな経験はありません。(むしろその逆でした) そこで大変革期を迎えつつある「人事評価システム」の潮流について少し調べてみました…

破壊的イノベーションが「起きない理由」と組織成長マネジメント

MBA

言わずと知れた「イノベーションのジレンマ」のクリステンセンの講演録ですが、組織マネジメントの観点から面白い示唆が含まれています。 bizzine.jp この講演録でクリステンセン氏は、イノベーションのタイプを 1)「破壊的(disruptive)イノベーション」…

ビジネスチャンスの見つけ方の定石

MBA

雑誌やコラムで「ビジネスチャンスの見つけ方」がいろいろ語られる のですが、要約してみると下記の3ステップになります。 1)お客さんはどんな問題を持っているか2)その市場がどのぐらい存在しているか3)自分にその問題を解決できるソルーションはあ…

”デジタル眼”を手に入れつつあるリアル研修(ブレンディング学習の進化)

eラーニングアワード2016で、今回一番印象に残ったのは「ブレンディング学習(リアル×Eラーニング)の進化」でした。 これまでいわゆる「研修」と「eラーニング」は違うもの、もしくは対立概念として捉えられることも多かったのですが、それがここにきて急激…

eラーニングアワード2016 雑感

eラーニングアワード@御茶ノ水に参加。 知っている人が講演していたり、よく知っている会社の最新事情がわかったりして面白い。 なんとなく前職ではグロービスさんはライバル的な存在だったが、今はニュートラルに注目している会社の一つ。 今日のプレゼン…

「学習する組織」に対する恐れを捨てるのが第一歩

多くの会社って本当に「学習する組織」を望んでいるんでしょうか? それを考えさせられる記事です。 mirai.doda.jp 通常の会社が規模を追おうとするとき、業務を標準化して一気にスケールさせる方が目的に見合う場合が多いのではないでしょうか? たとえば採…

部下に仕事を丸投げして、ダメ出ししてもいい条件?

電通で新入社員が過労死する痛ましい事件が起こった。 www.itmedia.co.jp 一連の報道を見ていると、問題の本質は、残業時間が長いとか短いという点ではなく、 「部下のレベルに応じた指導をするのが上司の役割である」 ということを直属の上司や部長が明確に…

データ分析で変わる通信教育 ベネッセの次の一手

データ解析で教育も変わる。 派遣社員による個人情報漏えいや、原田さんの一件ではしばらく大揺れしていたベネッセだが、こういう仕組みを進研ゼミ+などにどんどん投入すれば、まだまだ伸びしろはある。 app-review.jp 「今回のビッグデータ分析によって、…

Eラーニングと転職サイトの融合「LinkedIn Learning」

リンクトインが就職/転職希望先と、自分の経歴/プロフィールをベースに、そのギャップを自動的にアルゴリズムで測って、最適な学習プログラムを提案してくるというサービスを開始する。 jp.techcrunch.com 今後このような流れが加速するのは間違いない。 …

トヨタに学ぶ評価制度:失敗やリスクを取ったことを評価する

トヨタの評価制度運用に関する豊田章夫氏の素晴らしいコメント。 「トヨタ社内には『方針シート』と呼ばれる自己申告型の目標設定用紙があるのですが、これは自分で目標設定をして、後で本人が自己評価します。そうすると自己採点が5段階の一番上である◎に集…

Not all pretzels were created equal

お台場(ダイバーシティ)にあるプレッツェル屋「アンティアンズ(AA)」でパチリ。 "Not all pretzels were created equal"というロゴが目立つ。 *意味的には、 「すべてのプレッシェルが平等に作られている訳ではない=ここのプレッシェルが最高」 となる。…

新しい問題解決法(問題解決2.0とは)【大人の学ぶ技術】

こんにちは。フローワンの若林です。かなり久々のメルマガです(^^;)先週土曜日は、首都大学東京の公開講座で「新しい問題解決法」についてクラスを開催しました。 www.ou.tmu.ac.jp 内容は論点を細かく分解していく従来の「ピラミッドストラクチャー型」の…

問題解決手法の新しい潮流としてのTOCfE

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6日間がっつりTOCfE(システム思考の一種)のファシリテーター認定トレーニングを受講。 ピラミッドストラクチャーやMECEを駆使する従来(バーバラミント系)の問題解決(PSA/Problem Solving Approach)と共通点はあるものの、一つの原因が結果を生み、それが…

会社を動かす3つの力を見極める (社内コンフリクトの原因と解決)

本コラムの POINTS ❶社内コンフリクトの背景には、3つの力が働いている❷成長に伴い3つの力のバランスが崩れることで、会社は迷走する❸今後、企業は「統合戦略」か「アンバンドリング戦略」の選択を迫られる 1、3つの業務タイプ 「かつてイノベーティブな…

なぜなぜを5回繰り返しても真因はわからない。アドラーに学ぶソフトな問題解決

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フロイトやユングと並び「心理学の三大巨頭」と言われ、 「道はひらける」「人を動かす」(カーネギー)「7つの習慣」(コヴィー) などの名著に多大な影響を及ぼし、 精神科医ながら、アウシュビッツ強制収容所に収監され、奇跡的に生き延びた体験をもとに…

オペレーションこそが経営戦略

4月7日、セブンの鈴木会長が退任するニュースがでて世間を騒がせましたが、その背景の一つに、「ヨーカ堂の過剰在庫100億円を伊藤家に買い取って欲しい」と、鈴木さんが打診したことが背景にあるようです。 business.nikkeibp.co.jp 記事によれば、ヨーカ…

「対立する人」(敵)を「問題解決の仲間」に変える交渉術

交渉上の細かい条件でもめている場合、本来のゴールに立ち返ることの大切さを考えさせてくれる良いコラムを発見しました。 「東レ:市場は後からついてくる」(Diamond Harvard Business Review Oct 2015)には、ユニクロと東レが、どのような交渉をベースに…

オンラインコミュニティ運営の基礎スキル

実際にオンラインコミュニティを運営する際、もっとも基礎になるポイントをいくつかご紹介します。 要はには各メンバーが安心して発言できる「場」をいかに構築するかという話であり、リアルの会議や研修でも基本的に行うことはかなり共通しています。 1、…

シャープとホンハイ(鴻海)の交渉術  「交渉は交渉が成立しないでも良い方が有利」

鴻海によるシャープの買収交渉ですが、最後の段階で偶発債務(将来発生しかねない債務)の問題が出てきて、ごちゃごちゃしましたが、最終的にシャープ側が折れる感じで妥結しそうです。 鴻海、30日に取締役会 「シャープ買収案を議論」 (2016/3/28 2:00) www…

雪かきでゲーミフィケーション

こういうゲーミフィケーションは本当に面白い。 さらに雪かき労働の対価をAirBnB の宿泊費に変えられたら、どうせ地元でご飯も食べるから地方経済も盛り上がり、雪かきも行われ、その上運動もできてしまう。 「交通費+宿泊費無料で、長野雪かき1日ツアー」…

英語はエリアを絞って学習するのがベスト

下記の五郎丸選手の記事は考えさせられる。 具体的な目標があった上での英語学習なら、そんなに苦にならないはずなので、義務教育も専攻別に特化すれば結構うまくいくかも。 ビジネスマンにとってMBA英語よりも、セサミストリートの英語のほうが聞き取りにく…

相手に合わせないリーダーシップは逆効果

「レッドクリフ」の長編映画監督として有名な巨匠ジョン・ウーは、作曲家に音楽を頼む場合、 「今回の映画において何を表現したいのか」 「映画において、音楽はどんな役割を果たすべきなのか」 といったコアコンセプトを滔々と話すが 「どんな音楽にしてほ…

スリランカの中国資本によるレバレッジ作戦

コロンボ市内の北のほうに、中国が海を埋め立てて建設を計画している 「ポートシティ計画」 がある。汚職と中国べったりだった前大統領のラジャパクサ氏時代に合意され、埋め立て地にチャイナタウンやカジノをつくるこの壮大な計画は、現職のシリセナ大統領…

「解決思考」と「批判思考」の狭間

欧米の大学では1年目に「クリティカルシンキング」とか「クリティカルリーディング」の重要性が何度も教授の言葉に出てくる。(僕の大学でもそうだった) 意味的には 「君たちはもう大学生なんだから、教科書に書いてあることを単に鵜呑みににするのではなく…

グローバルという働き方

最近、企業のグローバル研修をお手伝いする事があるが、その一環で海外関連会社でのインターンを経て帰ってきた方のコメントが面白かった。 その方曰く、 「海外では、上司でも部下でも自分の仕事のスタンスや方法を主張しなければ相手に理解してもらえない…

正規と非正規の間を埋めるミスターミニットの「スマホ画面修理サービス」

ミスターミニットがiPhoneの画面修理をはじめたそうで、写真をパチリ。 ご存知の通り、スマホの画面は大きい。結果的に落とした時の角度が悪いと簡単に画面にビビが入ります。 電車などでバリバリに割れた画面のスマホを操作している人をよく見かけますが、…

自由度が高いほど健康寿命は延びる

興味深いコラムです。要は自由が制限されている仕事をしているとストレスがたまり、それが心臓病死亡率を高めるという話。 経営者は意思決定に対するストレスが高いのは当然ですが、「自由度」は高いので、相対的に心臓病は起こりにくいという推測が成り立ち…

「衆人環視」型のマネジメントコントロール事例

近所に駐車していたダンプカーの文言が面白かったのでパチリ。 こう書くことで、ダンプカーの運転手は、ある種の「衆人環視」の元に置かれるので、下手な運転ができなくなる。 ウェイバーの「プロ倫(プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神)」では、…

ブログの引越し作業中

段階的にブログの引越し作業を進めています。 http://flowone.hatenablog.com/ このF2Cには3年前に「楽天ブログ」から引っ越したのですが、いろいろな面で不足を感じるようになってきました。したがって、主に下記のKPIで引越し先の評価を行っています。 ー…