大人の学ぶ力

若林計志が経営・MBAのフレームワークやマネジメント理論を応用しながら、ビジネス・社会問題から何が学べるかを考察します

信念対立解明アプローチ、アンコンシャスバイアス、クラウド

コンフリトマネジメント系の情報を収集をしているとき、「信念対立解明アプローチ」というワードを見つけました。

 

どこかで聞いたことがあるなと思っていたら、構造構成学の第一人者である西條剛央先生のオンラインコミュニティで出てきたワードだったので、早速、下記の本を買ってみました。

医療関係者のためのトラブル対応術: 信念対立解明アプローチ

医療関係者のためのトラブル対応術: 信念対立解明アプローチ

 

拝読してみると、実用書でもあり、学術書でもある様な不思議な本なのですが、下記の記述で「なるほど」(AHA)と思いました。

 

「正しい」という確信(=構造)は、なんらかの経験によって裏打ちされているはずだと考えるのです。一切の経験がなければ、ある事柄の正当性に関する確信を持ちえないからです。このなんらかの経験一般は、構造構成学にいう現象にあたります。では、現象から、構造はいかにして構成されるのでしょうか?

 

これに対する構造構成学の回答は、契機ー志向相関的に構成される、というものになります。つまり、現象からある事柄を「正しい」と確信(=構造)するには、

 

なんらかの契機(状況、きっかけ、環境)と、

特定の志向(欲望、目的、関心)

 

などの影響を受けていると考えるのです。(P103)

 

ちょっと難しいのですが、誤解を恐れずシンプルに解釈すると、人は過去の「経験」と「目的」に基づいて、「これは正しい」と確信(=構造)を持つ、ということです。

 

そして、この対立の関係性を明らかにするためのアプローチが下記です。

 

解明条件1:すべての確信は契機と志向に相関的に構成されている

解明条件2:疑義の余地なき確信には成立根拠がない

解明条件3:契機と志向と確信の納得によって相互了解可能性を確保する

 

これも(専門家の人が見たら怒るであろうことも考えた上で)独自に解釈すると、人と揉めたら、お互いに「目的」と「主張」と「根拠」を説明することで、対立が解消する可能性が高まるよ、ということかと解釈しました。

 

「契機」というのは、最近よく見かける「アンコンシャスバイアス」(無意識の偏見)に近いコンセプトであり、経験を通じた価値観や持論、世界観なので、容易に変えることはできませんが、それを自己認知(Self-Awareness)したり、自己開示するすることは、対立解消にとっても大事ですね。

 

「アンコンシャス・バイアス」マネジメント 最高のリーダーは自分を信じない

「アンコンシャス・バイアス」マネジメント 最高のリーダーは自分を信じない

 

 

さて、いろいろ出てきた概念は、TOCでいうジレンマ解消の「クラウド」で書き表せそうです。

 

f:id:wakabayk:20190620164452p:plain

クラウド

この様に、対立をビジュアル化することで、信念対立を「解明」し、解消に繋げられると面白いと思います。さらに深掘り予定です。つづく。