講義スライドと講師が映ったEラーニング向けの「オンライン授業動画」を作るなら、パワーポイント(パワポ)のカメオ機能がおすすめだ。
以前、この手の動画を作ろうと思ったら、
1)Adobe Presenterなどの専用アプリを使う
2)Adobe Premiere Pro/Final Cut Proなどの編集ソフトを使う
3)ZOOMのクラウド/ローカル録画をエクスポートする
みたいな方法しかなかった。最も手軽なのが上記「3」だが、どうしても一旦ネットを経由するので動画の解像度が低い。
また後で動画を見返したときに、部分的に修正したい箇所が見つかると、結局編集ソフトに頼るしかない。
そこで「何か良い方法はないか」と調べていたら、2022年の年末ぐらいから、Microsoft 365版のパワポで「カメオ(レリーフ)」という機能が使えるようになっていることが分かった。(もちろんMAC版も)
以前のバージョンのパワポにも、この機能はあったが、制約が多く、しょぼくて使う気になれなかったのでスルーしていた。しかし現在のバージョンは自由度が一気に広がり結構使える。
(レリーフを押すと動画の埋め込み枠が設定できる)
使ってみて、なかなか良いのは「ページごとに動画が分割して記録される」点。後でパワポのタイポ(誤字)を直せたり、スライドを削除したり、追加したり、入れ替えたりする編集が圧倒的に楽になっている。
ペンツールも使えるので、録画しながらスライド上で文字を囲んだり、文字を書いたりすることもできるし、ローカル録画なのでPC付属のカメラを使ってもそれなりに解像度も高い。
さらに講師の動画も、スライドページごとに形や位置や、サイズを自由に変えられるのも良い点だ。(ZOOM録画だと、講師動画は右上に小さくしか表示されない)
これらの編集を全部パワポ上で完結できるので、編集ソフトが苦手な人でも、パワポさえ使えれば、講師一人で立派なEラーニング動画をできてしまう。
全てをチェックし終わったら、パワポの「エクスポート」からmp4で書き出せば、動画作成完了だ。(最近のYouTubeは4K対応するので「プレゼンテーション品質」を選んでエクスポートしてもOK)
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敢えて難点を挙げると、ZOOMのようなノイズキャンセリングがついていない事。したがって、収録するときは
1)静かな部屋を確保する
2)ノイズキャンセリング機能付きのマイクを使う
3)編集ソフトでノイズを消す
のチョイスになる。私は普段Apple のEarPodsを使っているがノイズキャンセリングが入っていないので、エアコンの音などのホワイトノイズがやや気になった。
ノイズキャンセリング付きのAirPodsなら多少マシかもしれない。(ただマイク側にノイズキャンセリングがついているかは不明。また絵面的にはイヤホンがついている姿はいまいちかも。。!)
SONYの4000円ぐらいのコンデンサーマイク(SONY ECM-PCV80U)も試したがイマイチ。(ホワイトノイズ問題で)
音声配信の録音はマイクが便利!ソニーのPCマイク「ECM-PCV80U」をMacで使ってみた。
手元にあった「インスタ360」の内蔵マイクを使ったら、こちらの方が音声がクリアでノイズキャンセルもしてくれてGOOD。
それでもダメならノイズキャンセルアプリを使うか、編集ソフトでノイズレベルを下げればOK。
いづれにしても、当面お世話になることになりそう。