大人の考える技術

若林計志が経営・MBAのフレームワークやマネジメント理論を応用しながら、ビジネス・社会問題を考察します

ミッドウェイ海戦

NHK BSで「ミッドウェイ海戦 敗北が語る日本の弱点」という番組を拝聴。

有名な話ですが、日本海軍はミッドウェイ島を攻める前に「図上演習」(いわゆるシュミレーション)をやっていました。しかしその演習では日本軍は敗北するという結果になってしまったため、当時の宇垣参謀長がシュミレーションの数値を恣意的に操作して、勝てることにしてしまいました。山本五十六長官もそれを是認したので、結局誰も逆らえない「空気」に。

実際の戦闘では、図上演習よりもひどい歴史的な大敗北となりました。

こういう失敗の構造は、現代の会社組織にも通じるところがあります。

仮説(というより仮説を作った人の「思い」)にデータや事実を従属させるような事をやってはダメです。もしデータが仮説に誤りがある事を示していたら、誰がどういおうと、そのデータの方に重きを置かなければダメなのです。

それでもあえて仮説通り突き進むというのも一つの決定であり、それでうまくいく事もないわけではないので、危険が高いという事を十分認識する事が大切なんですね。

その部分で、意思決定方法に重大な問題があったのが敗北の決定的要因だったように思えます。