某社でビジネスモデルジェネレーションの英語2日間研修を担当したのですが、海外参加者からの質問で一番面白かったのが
「なんでビジネスモデルキャンバスなんてものを使うんですか。別にチェックリストでいいんじゃないですか?」
という質問。こういう本質的な質問ってこっちも考えるきっかけになるので大好きです。一つの答えは
「Visual Thinkingを促すため」
です。文字ベースでブレストするより、絵で描くと断然議論が盛り上がったり、発想が飛びやすくなったりします。その説明は本にも書いてありますが、人間ってイメージで考える生き物なのだろうと改めて思いました。(ペルソナマーケティングもコンセプトは同じ)
- 作者: アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール,小山龍介
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2012/02/10
- メディア: 大型本
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そのほかにBMC(ビジネスモデルキャンバス)を使いこなすポイントが2つあります。
1)CS,VPがセンターピン
BMCの9つのブロックを埋めていく順番として、
最初が「CS(Customer Segment)」、次が「VP(Value Proposition)」になりますが、この2つを失敗すると、他の要素をどれだけ頑張って作ってもビジネスモデルはうまくいきません。
なぜならお客さんのいないところに商売は存在しないからです。
お客さんは何に不満を感じ、どんな時に涙したり、ストレスを感じているのか?そして、そこにどんな解決策(バリュー)を提供できるのか。ここが勝負です。
2)WHYをはっきりさせる
はっきり言って、ビジネスプランは絵に描いた餅です。実際に始めてみると、想定していなかったようなハードルがどんどん現れ、変更を余儀なくされます。
でもそれでいいのです。いくら絵に描いた餅であっても、そして不完全なビジネスプランでもあっても、それがなければ第一歩すら踏み出せなかったのですから。
そして新しく入手した情報や、置かれた状況に沿ってビジネスプランを変化させて(ピボットする)いくわけですが
「一番最後まで変えてはいけないもの」
「ビジネスプランを底辺で動かし続けるもの」
「諦めさせないもの」
はそもそもの動機の部分です。つまり「WHY(なぜやるのか?)」の部分。
かっこいいビジネスモデルを作る前に、泥臭く徹底的にそこの部分を追求する必要があります。そして、
そこがはっきりしていると、プレゼンの迫力が違います。
WHYのヒントになるのが、サイモン・シネックの動画。おすすめです。