「ペッパー(Pepper)」(価格は19.8万円)
を発表しました。
http://www.softbank.jp/robot/special/shiratoke/
iPhoneアプリのように一般の人でもペッパー用のアプリを開発する事が可能になるので、今後は、
・電話アプリをインストールすれば動く電話に変身
・レストランのアプリを入れれば店員に変身
したりするようになるはずです。
吉本興業は、ペッパー向けのお笑いアプリを開発しており、2台のペッパーでボケとツッコミが出来る日も近いはずです。
そういう意味では、ソフトバンクは、ペッパーをiPhoneに続く
「コミュニケーションプラットフォーム」
に育てるべく動く事は間違いありません。
ペッパーが特徴的なのはインターネットで、これから売り出される全国のペッパーが経験した情報を集約し、クラウド上のAI(人工知能)が日々進化する点。
それぞれのロボットの”記憶”が一つに集約されるという事は、超訳すればネット上に「集合意識」=アイデンティティを持つという事になるのかも知れません。
手塚治虫先生の「火の鳥 復活編」にロビタという切ないロボットが出てきます。
▼ロビタはこんな感じ
http://kankyo-iihatobu.la.coocan.jp/2contents87%20hinotori-2/5.img068.jpg
元々は死んだ人間の記憶を人工知能に変換して作られたロボットなのですが、同じようにして複製された3万台のロビタが存在し、あるときその全員が、集合意識を持ったように集団自殺を図ります。(ロビタのうち1台がえん罪事件で起訴され、全員でその抗議をした形)
名作映画「ブレードランナー」(来年30数年ぶりに続編が公開される予定)では、アンドロイドに本当の心を持たせるために、開発者の娘の記憶が埋め込まれています。
ペッパーも、より人間らしくするためには、アプリ(プログラム)で、だれかの具体的な記憶をインストールするようになるのかなと思います。(例えば不慮の事故で亡くなった彼女など)
その事によって
「ロボットが、なんとなく◎◎さんっぽくなり」
感情移入が進み、最後にはロボットへの愛が生まれるのかも知れません。
そしてロボット自身がアイデンティティに悩む時代がくるとしたら、まさに「ブレードランナー」や「火の鳥」が描いた世界です。
そこまで極端にいかないにしても、ペッパーが、自分に代わって会社に出社したり、会議に出たりする未来はもう始まっています。
「テレプレゼンス・ロボット」がそれですが、シリコンバレーのカンファレンスなどでは、iPadにタイヤがついたマシンが走り回っているようです。
▼米国で導入が始まった「テレプレゼンス・ロボット」
http://wired.jp/2014/02/05/video-ars-rolls-in-with-a-telepresence-robot/
少しシュールな世界ですが、いずれにしろ、ペッパーの今後は楽しみですね。