大人の考える技術

若林計志が経営・MBAのフレームワークやマネジメント理論を応用しながら、ビジネス・社会問題を考察します

オリラジ中田敦彦にみる会社を卒業する予感

昨日は、今年の残務を整理しながら、オリラジの吉本卒業会見をYoutubeで見ていた。

youtu.be

中田さんは38歳、僕も会社を辞めたのは全く同じ歳で、なんとなくオーバーラップしながら見ていたが、巷には38歳転職説というのがあって、このあたりが一つのキャリアの節目なんだろうと思う。 
 
中田さんの場合はすでに300万人+のチャンネル登録者がいて、オンラインコミュニティも好評。
 
数年前から
 
「なんとなく自分はここ(吉本)をやめるんだろうなあ」
 
と思っていたと言っていたが、40前で独立する人は、だれでも同じような心境なんだろうと思う。(20代の転職と違って、10年以上いた、それなりに好きな会社をいきなり辞めるのではないのだ)
 
実際、僕が会社を卒業するときも、辞める数年前からいろいろな活動がどんどん増えていた。特に、在職中に書籍を出版したあたりから、この動きが加速して、平日夜や週末に講演や勉強会に呼ばれることも多くなっていった。

社長は

「社員が活躍するのは喜ばしいことなのでどんどんやれ!」

と積極的に応援してくれたが、僕の動きを快く思わない(平たく言えば嫉妬する)エラい方々がいて、徐々に関係が悪化していった。そんな中で
 
「あー、僕は数年以内に卒業するだろうなあ」
 
という予感がだんだん強くなっていった。
 
ある有名なレストラン経営者も
 
「40前に独立するやつは独立する。そうでないやつは残る」
 
と言っていたが、そんなものだろうと思う。
 
一般に会社は、営業エージェント機能だったり、大きな仕事に対してプロジェクトマネジメントするなどの機能を持っているが、テレワークへの移行は不可避だし、プロマネ経理などの専門機能もクラウドサービスで簡単になってきた。デジタルが進めば「通勤」も死語になるだろうし、複数の会社に所属する方が当たり前になるはずだ。
 
そんななか、会社が「自分で食っていけるような人」を集めようと思えば、面白い「場」という付加価値を提供する以外にないと思う。
 
特に芸人は「自分カンパニー」なので、自分で営業できれば、事務所に所属する意味はない→独立する構造は分かりやすいが、ビジネスの世界でも全く同じ。
 
年の瀬に、いろいろな意味で、今後の兆しの象徴した記者会見だと思った次第。