大人の考える技術

若林計志が経営・MBAのフレームワークやマネジメント理論を応用しながら、ビジネス・社会問題を考察します

アドバイスを聞くべき相手は誰か


ロバート・キヨサキ氏のベストセラー「金持ち父さん貧乏父さん」のコラムに面白いエピソードが出てきます。

改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本)

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「私はいつも驚くのだが、投資をしていない友人、家族、同僚などから投資に関するアドバイスをもらっている人がたくさんいる。」

 

とキヨサキ氏は言います。

 

実際、同氏は親しい友人から不動産投資のアドバイスを求められ、スタートアップの投資家として適切な物件を紹介したのだそうです。

しかし、その後数ヶ月経っても音沙汰がありません。

そこで進捗具合をその友人に訪ねたところ、こう言われたのだそうです。

 

「結局買わなかったのよ。お隣のマージに危ないって言われたから」
「マージは投資物件をいくつ持っているんだい?」
「ひとつももっていないわ」

 

この返事を聞いて、キヨサキ氏はこう結論づけています。

 

本当に危険なのは何もわかっていない人からアドバイスをもらうことだ


拙著「プロフェッショナルを演じる仕事術」の第5章(GoogleBooksにジャンプ)でも、ほとんど同じ事を書いています。

 

公務員の友人に起業の相談をしても答えは明らかですし、

都会住まいの人に、田舎暮らしの相談をするのもあまり意味はありません。

 

別に、これは「間違っている・正しい」の問題ではなく、

自分がアドバイスをもらうべき相手、アドバイスできる資格を持った相手は、

 

自分の行きたい道の先にいる人

 

だけだということなのです(私もこのことを尊敬する人から教えてもらったのですが!)

 

当たり前と言えば当たり前ですが、この原理原則って忘れがちなんですよね。

 

もちろん、最終的にはすべての経験/人から学べる訳ですが、それは上級者編です。通常は「同調圧力」の方が圧倒的に強いので、心のエネルギーを得るにはやっぱり「先達」に学ぶのが一番ですね。

 

プロフェッショナルを演じる仕事術 (PHPビジネス新書)

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