先週は安保関連法案の投票を深夜まで見て、その後ツイッターやらFBで反対意見や賛成意見をみているのですが、やっぱり個別の法案(下記)をそれぞれちゃんと分けないと、論点が分からないなと思います。
1【国際平和支援法(新法)】
2【自衛隊法】
3【国際平和協力法】
4【重要影響事態法】
5【船舶検査活動法】
6【事態対処法】
7【米軍等行動関連措置法】
8【特定公共施設利用法】
9【海上輸送規制法】
10【捕虜取扱い法】
11【国家安全保障会議設置法】
参照:「安全保障関連法 改正と新法の概要」(NHK)
たとえば国連のPKO活動の「駆け付け警護」を可能にする「国際平和協力法」には賛成だけど、アメリカの戦争を全面的に後方(?)支援する【国際平和支援法(新法)】はもう少し慎重に考えた方がいいという意見もあるはず。
つまり
賛成派が全法案に賛成、反対派が全法案に反対ではない
ように見えます。
だけどその辺が一緒くたにされてお互いに相手にレッテルを貼り合い、後方支援に反対したら(←国際平和支援法)、「お前はISISに邦人が捉えられたら見殺しにしていいのか」(←自衛隊法)みたいな話になり、どうも論点が噛み合ってない。法案的には別なんですが。
もちろん、それぞれが関連し合っているのが分かるけど、「2法案だけは別に評決しましょう」というふうに分割できなかったのか。
驚いてしまうのは、MECEやロジックツリーなどのロジカルシンキングを教えているであろう有名なビジネススクールの先生や識者のみなさんが、
「ちゃんと切り分けて議論しましょう」
的な論点をほとんど出していない点。(もしくはそういう論点を出している人がメディアに出てこない)
こういう感情が絡みやすいイッシューこそ丁寧な議論をしないと、本質は分からないと思う。
今回、気鋭の女性ジャーナリストやホリエモンを含む経営者の皆さんなどが法案に賛成していましたが、中国の脅威を心配している間に、アメリカから
「集団的自衛権OKになったんだから、シリア空爆の後方支援してよ」
という”要請”(命令)が来たら、政府はどういう判断をするのでしょうか。
そして法案に賛成していた識者のコメントがどうなるかも気になります。(そうなってからでは遅いのですが、圧倒的多数で自民党が与党なのだから、国民の意思なんですよね。。)