妹の恩人、小林純子さんの著書「チャイナ・ルール 不可解中国人の行動原理 (双葉新書)」(2013/10/2発売)を拝読。
チャイナ・ルール 不可解中国人の行動原理 (双葉新書) (2013/10/02) 小林 純子 商品詳細を見る |
中国関係の本を読むなら、こういう本を読まないと偏ってしまうなと実感。どうしても報道だけを見ていると、尖閣とか、ベトナムとの衝突とか、暴動とか、毒入り餃子とか、きな臭いニュースが前面に出てきます。
また現地に一度も住んだ事のないエキスパート(?)のマクロ経済分析/ビジネス分析を聞いていると、なんだか分かった気になってしまうのですが、それもやっぱり偏っています。
やはり中国に10年以上住み、実際にビジネスをされている著者のような”地に足の着いた”視点から見てみないと、偏った理解をしてしまうなあと改めて感じた次第です。
・なぜ中国人は声が大きいのか
・なぜコピー商品が溢れるのか
・なぜ謝らないのか?
など、素朴は疑問を解きほぐすところから始まって、社会的な背景の深い所まで洞察されており「へへー」と思う所が満載でした。根本にあるのは、不測の事態が起きたときに「それもありだね」「こう思っていたけど、そう来たか!」と考える心の余裕と言うか、懐の広さと、相手国に対する愛ですね。
小林さんの場合は、ご実家が旅館を営んでいらっしゃるそうなので、子どもの頃からいろいろな人に対応する事に慣れていらっしゃるのかも。
また人材マネジメントに関する考え方(たとえば「本人にとってその仕事をやる事にはキャリア上でどんな得があるのかをきちんと説明する,etc.)は、中国だけでなく、どこでも使える汎用的なものだと感じました。どちらにしても、オススメの一冊です。