先週、TOC(制約理論)の集中研修(TOC for Ever Flourishing)にて、「ザ・ゴール」著者のゴールドラット博士が生前に「後継者」について語ったビデオを見せてもらったのですが、かなりしびれました。
そのメッセージを要約すると
「ユダヤには”師匠への最大の恩返しは師匠を超える事だ”という言葉がある。君たちは私を超えなければならないし、それは可能だ。なぜなら、君たちには私よりいい師匠がいるからだ。」
ということでした。
とかく高い業績を残した人は神格化されがちですが「弟子が師匠を超えられないのは、師匠に力がないという事になる」と語り、「自分を越えろ」という明確なメッセージを残しているのは相当意味のある事だと思いました。
岡本太郎が
「私は若い頃にピカソに衝撃を受け、彼を心から尊敬するが故に、ピカソを越えなければならないと思った」
と語ったのとなんとなく似ている所があります。(ただしタローは、その発言によって「お前は恐れ多い」とかなりバッシングを受けたのですが。)
当たり前ですが、師匠を超えようとする事(少なくともそう努力する事)は、師匠を否定する事ではありません。(むしろその逆です)。
これは日本で言うところの「守破離」ですし、科学の世界では、先輩科学者の上にさらに新しい業績を積み重ねる事こそ、まさに進歩という事ですね。
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