大人の考える技術

若林計志が経営・MBAのフレームワークやマネジメント理論を応用しながら、ビジネス・社会問題を考察します

コンフリクトを前向きに捉えるマッキンゼー

ベストセラー「採用基準」の著者でマッキンゼーの元採用担当者の伊賀さんのコラムが面白い。

伊賀さんが所属したマッキンゼーのように、コンフリクトを前向きに受け入れるカルチャーを本当に浸透できたら、組織に官僚化は起こらないだろう。でもそれを可能にするには、どうしたらいいのだろう。

そのキーは

組織が目指すゴールをはっきりさせる事

だ。目指すべき共通のゴールの前では、みんなが対等なのであり、だからこそ、少々コンフリクトが起こっても大丈夫なのだ。

もしゴールが曖昧だと会議でも何でも、すぐに”空気”によって支配されてしまい、発言が出来なくなる。もしも若手が発言しようものなら、それが正しくても、上司や長老に”生意気だ”というレッテルを貼られてしまうことさえある。(「活のいいのがいるな」と前向きに捉える立派な人は、そんなに多くない)

そう考えれば、

「コンフリクトを前向きに捉えるカルチャーの浸透=理念の浸透」 

ということになる。マネジメントコントロールでいえば「環境コントロール」だ。

(引用)

コンフリクトが起こらないのは、みんなが同じ意見だからです。3人いて3人が同じ意見であれば、1人しかいないのと同じことになってしまいます。3人いる意義は、3人が違う意見を持っているからで、違う意見をひとつにしようと思えば、コンフリクトが起こるのが自然なことです。もちろん、コンフリクトは精神的にも体力的にも消耗します。3回自分の意見が通らない程度は我慢できるでしょうが、10回言っても自分の意見が正しくないと言われたら辛いでしょう。でも、マッキンゼーの人はコンフリクトから価値が生まれると思っているので、それでも議論をやめないのです。

http://diamond.jp/articles/-/27746?page=2