マネジメントコントロールにおいて、戦略目標達成のために、スタッフに人事的&文化的な施作を講じるのが「環境コントロール」だが、これはマーケティングにも応用できる考え方だ。
言ってみれば、間接的に顧客に影響を与え、思惑通りに誘導するのである。
例えばこんな事例が当てはまる。
ホテルの絨毯色
ホテルの宴会場が赤絨毯だと売り上げが3倍にアップする
バーのテレビ位置
スポーツバーでテレビを高い頃に設置し、テーブルを高めにするとアルコールが進み売り上げが上がる。
立ち飲みレストラン
「俺のイタリアン」などの俺シリーズでは、立ち食いスタイルによって客の回転率を上げている。回転率が上がったぶんだけ原価を上げても儲かる構造ができ、美味しい料理を低価格で提供できる好循環を達成している
回転寿司の流れる方向
回転寿司では左から右に反時計周りで流す方が売り上げがアップする(左目から入ってきた情報は感情を司る右脳で処理されるから?? 右利きだとその方向が取りやすいmなど諸説あり)
工務店のフォトスタンド
北海道の工務店では、自宅を新築週中の施主にフォトスタンドを配り、自宅の建設進捗状況を毎日写真で送る事で顧客満足度アップに成功した。ただ、もっとも満足度が上がったのは施主ではなく、大工だった。壁などを貼ってしまうと見えなくなる部分のディティールにこだわる大工さんは、自分の仕事を施主に見てもらいたかったのだ。(このように”見られる”事でモチベーションが上がるのは「ホーソン効果」とも関係がある)